神トーーク 「伝え方しだい」で人生は思い通り
ポイント
- 否定せず話を最後まで聞く
- 笑顔で反応し、話を聞く姿勢を取る
- 名前を読んで挨拶や感謝を示す
- 自分で気づいて動いてもらう
- 良い質問をして相手に気持ちよく話してもらう
感想
個人的になにかすごいことに「神」をつける風潮には同意できないけれど、内容は人間関係を良くし、コミュニケーションを向上させるのに役立つ内容がふんだんに盛り込まれており、読んでいてかなりためになる本だった。Kindleで買おうか迷っているぐらい。
トークというからには話し方なのかな?と思っていたけど、話し方に関する技術が主に扱われているわけではなく、まずは良好な人間関係を築き、話がたとえ上手ではなくても真剣に聞いてくれる関係性を構築することを目指すような内容だった。
テクニックに走るのではなく、味方になってもらい、相手の心を動かして行動へと促す。そのために、日頃の言動、振る舞い、人との接し方で信頼関係を培っていく必要があるという、至極真っ当なアプローチを勧めているのも深く共感できた。
人には感情があるので、同じ言葉でも誰に言われたのか、どのように言われたのかで受け止め方が違ってくる。尊敬している人に言われた言葉は真剣に受け止める訳で、じゃあ自分がその尊敬される人になるにはどうしたら良いかという本質的な部分をついている。
話を聞くに値する人とみなされるためには、長い間かけて信頼という実績を積んでいく必要があるし、安心感を与えるのも笑顔とか、話を聞く態度が大切になってくる。そして相手の自己重要感を満たすために、尊重していることを言葉と行動で示す。
そういった表面的なものではなく、内面を磨くことの大切さを本書で学んだ。
さらに、各項に載せられているトレーニングが実際的で、やってみようという気を起こさせるものになっている。例えば
- 一日に5回、意識して笑顔で反応しよう
- 身の回りに元気がない人、いつもと雰囲気が違う人がいたら気にかけていることが伝わる一言をかけてみよう
- 指示・命令をする代わりに「アドバイスを求める」を実践してみよう
- すぐに答えを教えるのではなく、「答えに導くためのヒント」を与えて気づかせるコミュニケーションを実行してみよう
- 自分の失敗談や弱い部分、苦手な部分の話を周りの人にしてみよう
などなど、「実践してみたい」という気持ちを起こさせる内容になっている。この手の本は読むだけで満足してしまっていてはどれだけ読んでも効果はほとんどどない。そして読んだ大多数の人は読むだけで終わってしまっている。だから1つでも実行に移す華道家で大きな違いがでてくる。
個人的には、「最後まで否定せずに話を聞く」+「ほかにもっと話しておきたいことはありませんか?」のコンボで話をとことん聞くことに努めようと思った。